駐車場からのコンバージョン。サインはステンレスの切文字にイエローの塗装。
ブラケットライトはデンマーク・louis poulsenのスコットウォール。
受付カウンターはスイス・USMのハラー。ペンダントライトはデンマーク・louis poulsenのエニグマ。フローリングはホワイトオイルで仕上げた欧州産のオーク材。
待合室のチェアはデンマーク・CARL HANSEN & SONのCH88。本は「歯が治ったらしたいこと」をテーマにインテリアに合わせて選びました。
左側のドアはレントゲン室。覗き窓やスイッチの位置、PCやサーバー用のキャビネットまで、レントゲンメーカーとの綿密な打合せにより、使い勝手を重視した高いデザイン性を保っています。
イエローとライトグレーの壁はアメリカ・Hirshfield’sの塗料。マイクロバーンによる抗菌作用もあります。
特診室の天井をやわらかく照らすスタンドライトはイタリア・oluceのコロンボ626。ワゴンはイタリア・B-lineのボビーワゴン。
ゆったりとしたスペースのレストルーム。ミラーの下にはペーパータオルや紙コップをすっきり納めています。
> 木の温もりと光に溢れたクリニック
あお歯科クリニックは駐車場からのコンバージョン(用途変更)。インテリアデザインというとドアを開けた内部のデザインと捉えられることもありますが、ここでは建物のデザインとは切り離さず、30年前の建物の意匠をいかして計画を進めました。打ち放しのコンクリートは当時の壁をそのまま残し、壁の塗装色も外壁のタイルに調和するように意識して選定しています。フローリングは建物の角度に合わせて斜めにすることで、限られたスペースに広がりを持たせることができました。
友人の家を訪問した時のようなリラックスした趣きのある空間にしたいという要望から、商業的なクリニックのイメージではなく、「ここにくると何だか落ち着く」と感じてもらえるような場所を目指しました。床はデンマークから取り寄せたオーク材を使い、待合室の椅子は曲げ木の技術を応用した、歯科の技工などにも通じるような、熟練した家具職人の技と丁寧な手仕事を感じさせるものを選んでいます。木の温もりと光に溢れた心地よい空間の中で、患者さんと先生の距離感を近くしてくれるようなアットホームなクリニックとなりました。
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AO DENTAL CLINIC|あお歯科クリニック
Website|ao-dental.net
Category|クリニック(歯科)
Address|東京都豊島区北大塚1-17-8 1F
Open|2016年3月14日
Floor Space|66㎡
Client|あお歯科クリニック
Lighting Adviser|ヤマギワ 副島佳子
Construction|建創 荒川省吾
Photo|14才 伊藤彰浩